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  • 執筆者の写真Dog Homestay FLUFFY DOG

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ポーリッシュ・ローランド・シープドッグ Polish Lowland Sheepdog

もう何年も前、もしかして咬むかもしれない、というまだ1歳くらいの中型犬をお預かりさせていただいたことがありました。


咬むかもって言われても、キラキラした瞳で膝の間に顔を入れて甘えてくるし、とにかくかわいい❤でもお互いちょっと怖い、みたいな感じの初ステイ。


しかしやっぱり…ステイ中に何度か咬まれ、お散歩中は軍手に革手の二枚重ねの重装備(TT)。。とにかく敏感で興奮しやすい犬、でした。


その頃の彼は、個々の犬を見ずにすべての犬に同じトレーニング方法を行うトレーナーについていて、飼い主さんは本当に一生懸命頑張っていたけれど、なかなか良い方向へ向かわず、咬みはどんどんエスカレートしていく一方。。


でもひどくなっていることに気がついてやめられたのも早かったので、それ以上にならずに済んだのが幸いでした。


このトレーナーはその方法が合っていないのにそれを見極めることができなかった、そして彼に合った他の方法を提案することもできなかった、ということですよね。(他の方法とは他のトレーナーを紹介することではなく、そのトレーナーの引き出しの少なさを意味しています。)

どんなに有名で素晴らしいと言われているトレーナーでも、その犬それぞれの個性を見ながら様々な方法を提案し、対犬だけでなく、飼い主さんと犬の関係性も含めて良い方向へと導いてくれるトレーナーでなければ良いトレーナーとは思えません。


だって、犬は全て同じではないし、こちらはどうしていいいかわからないからお願いしているのですものね。


飼い主さんはその後、様々な方法を模索しながら過ごされていたようですが、先に海外へ転勤されていたご家族のもとへ犬も一緒に移り住むことになり、ガラリと環境が変わったりしたのも良かったのか、その間にも咬みはほとんど出ることなく、自分たちのやり方でのんびりゆるやかに犬との関係を築いていくことができたようです(*^^*)良かった!


そして昨年帰国され、先日何年かぶりにお泊りに来てくれました。


雑種犬 ミックス 老犬 シニア犬

 相変わらず繊細で敏感、神経質なところは変わっていないけれど、以前よりもとっても感情表現が豊かになり、喜びも哀しみも怒りも、とてもわかりやすく伝えてくれるようになっていました。


まだまだ色々と気を使われていることは多いだろうと思うけれど、飼い主さんの努力と溢れんばかりの愛で落ち着いた生活を送れるようになっています。


そういえば何年か前に書いたプロングカラーの記事もいまだにたくさんの方が見に来てくださっていて、プロングやチョークに関心を持たれて調べている方も多いのかな、と思うと嬉しいです。


大吉のように、フルチョークで思いっきり吹っ飛ぶほどのショック、痛み、苦しみを伴う方法だったとしても、トレーニングの専門家から「犬だから大丈夫ですよ」などと言われれば容易に信じてしまうものですよね。


今でも彼にあんな痛みを味わわせてしまったこと、とても後悔しています。私のような想いをしないためにも、犬と暮らすことを決めたのなら相手のことを知ること、知る努力をすることは本当に大切なのです。


ビーグルミキコ ラブラドール ドゴアルヘンティーノ

そして、生まれてからの環境や社会化期をどのように過ごしてきたか、また迎えられたヒトとの関わりの中で育つものの方が多いとは思うけれど、持って生まれたものもとても大きいから、敏感な犬と暮らしていなければわからないこと、気がつかないことってとても多いように思います。

例えばゴールデンなどで、本当に優しくてのんびりおおらかなコなどは特に何の気なしに我慢させたりすることも多く、うちのコは大丈夫、と思いがちですが、ストレスの度合いは緩やかだったとしても、一生懸命我慢していることもあるってことを忘れてはいけないですよね。


私はその一生懸命伝えてくれている小さな言葉を見逃さずにいたいし、自分が楽になることだけを望むのではなく、自分の犬がココロもカラダも楽に生きられるようにと先回りして考えられるヒトでいたい、といつも思っています。


まず一番は私と犬の関係、環境を整えること、それ以外の世界は二の次でいいじゃないって思うのです。


雑種犬 ミックス犬 キョン

うちにいつもいるコにもステイに来てくれるコにも、イタズラされることは一切ありません。

なぜって、イタズラされたら困るものは置いていないからだと思います。口に入れたら危険なものなんてもちろん置いてありません。全て彼らの手の届かない場所に置いてあります。


ティッシュを美味しそうに食べてしまうコがいるので、ティッシュも置いてありません。使ったティッシュもそこらへんにポイしません。(当たり前か^^)


ベッドやクッションなど、なかなか洗えない敷物などの上でおしっこしてしまうコがいるので、カバーの下におしっこシートを貼り付けてカバーだけを取り替えられるようにしてあります。(しみ込んでしまった時の哀しみときたらないですもの)


かじっても良い家具しか置いてありませんし、腰や足などカラダの調子が悪くなったり痛くなったりすることもあるので、かわいい肉球で踏ん張れないようなつるつる滑る場所や、高い位置に登ったり飛び降りたりするような家具なども置いてありません。

もちろんゴミ箱は彼らの手には届きません。


よくホテルやシッターさんのサイトで見る短いリードで何頭も一緒のお散歩もしていません。というかあれは意味がわかりません。


初めて逢ったよく知らない犬とくっついてお散歩なんて、とてもじゃないけどお互いに楽しめないし、のんびり散策したり気になる匂いも思う存分嗅げないようなお散歩はしていません。


こうして環境を整え、犬の本能を満たしてあげることにとっても気を使っています。

そうするとお互いにイライラして咬んだり怒ったり叱ったりすることも減って、のんびり穏やかにヒトとの暮らし方を伝えていくことができます。


私も大吉の咬みがひどかった頃には携帯を持って行かれても取り戻すことができずそのまま壊されたり、大切な物をかじられてその度に怒ったり泣いたりして。


でも、時間はかかっても、過去の全くわからないコでも長年お外で暮らしていたコでも、普通にお家の中で暮らすことができるし、トイレもできるようになるし、咬まないようにもなるし、絶対に諦めないで欲しいと思います。


そして、トレーナー選びはくれぐれも慎重に。

合う合わないをきちんと見極めましょう。


まずは環境を整える、イタズラする環境を作らないこと、咬む環境を作らないこと、過度に興奮する環境を作らないこと、犬の本能を尊重すること、これってお互いが楽に暮らす一番の方法だと思いますよ(*^^*)


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